映画『ガルヴェストン』:人生はやり直せるのか
アメリカ映画の絶妙な雰囲気作り。モーテルのあの寂れた感じ、危険な感じ。
こういう映画は本当にアメリカはうまいと思う。キャストはどちらかというと地味な方だが、有名人が邪魔にならず映画に没頭できる。まあ映画作りのジレンマなのだろう。
テーマは人生のやり直し。90分程度の短い映画だが、内容はしっかりとしていて、余韻も残る。
人生は決断の積み重ね。人は多くの過ちを犯す。ならば、ほとんどの人にとって人生とは誤った判断の積み重ねの結果できあがるもの。しかし、人生の素晴らしさがあるとすると、やり直しがきく。あるいはそう思うことができること。どんなにクソみたいな人生だと思えても、ひょっとしたらやり直せるのではないか。クソみたいな人生にも、わずかに光るものがあるのではないか。多くを諦めながらも、ただ一つだけ守ろうとするものがあれば、そこに救いがあるのかもしれない。