2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧
私たち人間が進むべき理想的な社会とは何か。そのヒントのようなアイデアはSF作品で見つかるのではないかと最近ふと思い、著名な作品を読んでみようと手に取った。 その一冊目が本書『夏への扉』。アメリカのSF作家ロバート・A・ハインラインの代表作のよう…
バブル崩壊のまっただ中とも言える1992年にベストセラーとなった『清貧の思想』。この本のことを知ったのは確かこの朝日新聞の記事だった。 www.asahi.com なるほど、これは読んでおいたほうが良さそうだと買い求め、しばらく積んでいた。 その後、まったく…
元不正会計調査の"シングル"マザー。21世紀に入ったばかりのニューヨーク。911を巡る陰謀。死体。家族。ロマンス。逃亡。歪みを見せ始める資本主義社会。まだまだ記憶に生々しい911を背景とする、陰謀系探偵小説。ただし、それほど謎解きもないし、単なる探…
日帝の植民地下にあった朝鮮半島で、日本により名前を変えられ、言葉を奪われつつあった人々の闘いを描いた韓国映画。朝鮮語学会事件として知られる事件がベースになっている。 祖国とは国語である こう言ったのはルーマニア出身の思想家シオランだが、自分…
12月の旅の話。 昨年に読んだ金達寿『日本の中の朝鮮文化(1)相模・武蔵・上野・房総ほか』にインスパイアされ、この本で紹介されていた高麗神社へ参拝してきた。 yushinlee.hatenablog.com 場所は埼玉県日高市。都内から中央線で八王子駅へ向かい、八高線…
グレーバーの名前を知ったのはいつ頃だろうか。彼が2020年に亡くなったときに驚いた記憶があるので、恐らくこの本が発売された頃か、あるいはもっと前の、オキュパイ運動の頃か。記事レベルでは何度か読んでいて気になり、絶版になる前にと気になる本を買い…